ドライアイ

ドライアイについて

ドライアイとは、目を守るために大切な涙の量が不足したり、涙の質が悪くなることで、涙が目の表面に均等に行きわたらなくなり、目の表面(角膜)に傷ができる病気です。

自覚症状

眼の乾燥感・不快感・異物感、眼が疲れる・重たい、光がまぶしい、かすむ、かゆい等さまざまです。 また、涙が多いという症状もドライアイの代表的な症状です。

涙液の異常

ドライアイは涙の蒸発量が増えたり、涙の分泌量が減ったり、涙の安定性が低下することで起きると考えられています。

ドライアイの診断基準

  1. 自覚症状
  2. BUT(涙液層破壊時間)5秒以下

両方が当てはまるとドライアイの確定診断されます。

ドライアイの治療

点眼治療

初期治療は、点眼薬による治療です。点眼薬にはさまざまな種類があります。

ヒアルロン酸点眼液 人工の涙液にヒアルロン酸を保つ働きのあるうるおい成分を添加したものです。
[ 利点 ]

さし心地良好

[ 欠点 ]

作用時間が短い

ムチン点眼液

(ジクアス点眼液®)ムチン点眼液(ジクアス点眼液®)
P2Y2受容体に作用して、眼から水分、ムチンを分泌させます。
[ 利点 ]

ヒアルロン酸点眼液以上の効果が期待できる

[ 欠点 ]

しみることがある

ムチン点眼液

(ムコスタ点眼液®)ムチン点眼液(ムコスタ点眼液®)
黒眼や白眼の表面を治癒させる作用、そしてムチンを作るゴブレット細胞を増やす作用があります。
[ 利点 ]

防腐剤が入ってなく眼に優しい
一回使い切り

[ 欠点 ]

やや苦い
一時的に白くボケる

涙点プラグ

涙は1割が眼の表面から蒸発し、9割が目頭にある穴(涙点)から涙小管・鼻涙管という管を通って鼻へ流れていきます。
この涙点をシリコン製のプラグで塞ぐことにより、涙を眼にためる治療法です。

費用(片目)

3割負担:約3,600円、1割負担:約1,200円

費用(片目)
費用(片目)

キープティア

キープティアコラーゲン使用涙点プラグ「キープティア」は潤いを逃がさないドライアイの治療です。
アテロコラーゲンという粘り気のある透明の物質を涙小管に注入し、涙の出口が塞がり、涙が増えドライアイが改善します。液体コラーゲンプラグによる治療は保険適用の治療であり、コンタクトレンズによるドライアイにも使用することができます。

費用(片目)

下涙点のみ

3割負担:約3,600円、1割負担:約1,200円

上下涙点(重症例)

3割負担:約4,700円、1割負担:約1,600円

涙点閉鎖術

涙の出口である涙点を塞ぐ手術です。効果は非常に大きいですが、元に戻すことができませんので最後の手段といえます。

ドライアイの対策

普段の生活で次のようなことに注意して、ドライアイを予防するようにしましょう。

目の乾燥を避ける

目薬や加湿器の使用などにより、目の乾燥を避けるようにしましょう。

意識的に瞬きをする

瞬きの回数を増やすことで涙が出やすくなり、ドライアイが予防できるようになります。

エアコンの風を直接顔に浴びないようにする

エアコンの風邪を直接顔に浴びないように調節し、また加湿器を置いて室内の湿度を保つようにしましょう。

コンタクトレンズを正しく装用する

誤ったコンタクトレンズの装用はドライアイの原因となりますので、正しく使用し、きちんとケアするようにしましょう。

ドライアイ研究会

ドライアイ研究会は、近年、臨床の現場で増加しているドライアイに対する研究の推進と診療の向上を目的として1990年に発足しました。
社会へのドライアイの正しい情報の発信と適切な治療を行うための研究会です。

ドライアイ研究会

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